【3月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


磨き上げる

 暖かさと明るさを増した陽射しを浴びて、子ども達の元気な笑顔がさらに輝いて見える頃となりました。今年度は感染症対策に振り回された一年ではありましたが、その中にあっても、子どもたちは多くを学び、心も身体も大きく成長してまいりました。そして、今、進級・進学に向けた期待に胸を躍らせているように見えます。とりわけ、卒園をひかえた年長さんは、卒園までの一日一日を、感慨深く過ごしているのではないでしょうか。自分達の成長を見つめ喜ぶ気持ち、そして、お世話になった多くの方々へ感謝する気持ちは、小学生となる自分を奮い立たせ、期待感となって高まっていることと思います。当然、新たなステージに一歩踏み出すにあたり、不安がないと言ったら嘘になるでしょう。小学校でも幼児教育からの円滑な接続を大切にしたスタートカリキュラムを用意して、園での遊びや生活を通した育ちをもとに、無理なく小学校生活に順応していくことができるよう体制を整えています。これまで培ってきた力、成長してきた自分を信じて、最高の笑顔で胸を張って小学校の門をくぐってほしいと思います。3月17日(水)には、97名の年長の園児達が夢と希望に胸をふくらませ本園を巣立っていきます。

 ところで、ダイヤモンドはこの世に存在する最も硬い鉱物であることはご存知の通りです。その原石を磨きあげ、光り輝く宝石にするのも、この世で一番硬いダイヤモンドです。よく「子どもたち一人ひとりはダイヤモンドの原石だ」と言われます。適正を見極め必要に応じて磨き上げれば、どの子も輝きを放つようになることをたとえてそのように表現されています。では、原石である子どもたちを磨くものとは・・・。私は、子ども自身が目指すものや夢を実現する過程に立ちふさがる壁だと思っています。子どもたちが直面する課題(壁)にしっかりと向き合い、周りのアドバイスに耳を傾け、粘り強く、その困難に耐えて乗り越えていってこそ、その達成感や喜びがさらなる自信となって自分を大きく成長させ自らを輝かせていくものと考えます。ダイヤモンドに話を戻して考えると、柔らかい綿やスポンジだけで磨いていたのでは、十分な輝きを放つダイヤにはならないと言うことでしょう。私たち大人は、子どもたちが自己を磨き、より大きく輝きを放つようになることを願って、これからも、子どもたちの力強い応援団であり続けたいものです。

 最後になりましたが、この1年間、4つのき(気)「元気・勇気・根気・やる気」を育む園の教育方針に則り、子ども達一人ひとりの健やかな成長を願い、職員一丸となって様々な活動に取り組んでまいりました。コロナ渦でもあり、制限がある中での活動となりましたが、皆様の温かいご支援の中、可愛い子どもたちに愛情を注ぎ、向き合い関わることができました。皆様のお気持ちが私たち職員を支えてくださいました。ありがとうございました。

 令和3年度も引き続きご理解とご支援をどうぞよろしくお願い致します。

【2月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


育む心

 厳しい寒さが毎日続いておりますが、明るい陽の光に促されるかのように梅の花が可愛らしい花を咲かせ、緊急事態宣言下の重苦しさから、ほんのその一時、風に乗って薫る清らかな梅の香に解き放される思いがいたします。
 皆様におかれましても、ご家族の皆様の健康管理に、日々心を砕かれていらっしゃることと存じます。季節は着実に春に向かっています。今年度、自由登園が続いておりますが、園舎に響く元気な子どもたちの声や、冷たい北風をものともせず園庭で友だちとはしゃぎ回る子どもたちの姿に、明るい希望と夢を胸に前向きに生活していくことの大切さを教えられます。

 さて、色とりどりの花が花屋さんの店先に並ぶようになりました。その花の生産で全国有数の生産額を誇る千葉県和田町ですが、今日の和田町に至までには一つの歩みがありました。その歩みが田宮虎彦の『花』という小説の主人公「はま」の一生に美しく描かれています。そして、食糧増産の国策に背いて花を生産することは国賊という風潮の中での「はま」の苦しみが見事に浮き彫りにされています。
 ついに花栽培の禁止令が出た夜、「はま」が大粒の涙を浮かべて息子に訴えます。
 「母ちゃんは花無しに生きていけねえんだ。なるほど、花は口で食べることはできねえ。だが、口で食べる物だけが食べ物じゃねえんだ。心で食べる物がなくなったとき、心は生きていけねえんだ。」
 この場面に強く心を打たれました。心で食べる物がなくなったとき、心は生きていけねえんだ・・・。私たち大人が、かけがえのない我が子・子どもたちを育んでいくなかで忘れてはならないことではないでしょうか。

 幼稚園の2月は、2日(火)に豆まき、そして、全園児を対象に展開している年長さんの「郵便屋さんごっこ」が5日(金)の配達を最後に終了し、16日(火)19日(金)には年中さんの「お店屋さんごっこ」が年少さんや先生方,職員を招いて行われます。クラスや学年の枠を越えて、たくさんのお友だちとかかわり、ドキドキワクワクしながら思い切り楽しむその過程で、子どもたちは多くを学び必要な力を身に付け、身体も心も大きく成長していきます。どうぞ、子どもたちが抱き膨らませる興味関心をさらなる子どもの成長に繋げていただきますよう、ご家庭でもお話をたくさん聞いてあげてください。

【1月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


新年を迎えて

 明るく穏やかな年明けとなりました。昨年は何かと制約のある中、園の活動にご理解ご協力を賜りまして誠にありがとうございました。未だ感染の拡大が進んでおり、過日の二学期終業式も、ホールに全園児が集まることなく、放送での式といたしました。可愛い子どもたちを前に話をすることはできませんでしたが、子ども達はそれなりに皆がホールに集まらないその意味を感じ取り、担任および職員の指導の下、二学期、そして昨年一年を振り返り、自分たちの成長を互いに実感し合う一日とすることができました。
 本年が子どもたち、保護者の皆様、そして、地域の皆様にとって、明るく健康に恵まれた幸多い年でありますよう心底願ってやみません。

 さて、今年は丑年。十二支の動物の中で最も動きが緩慢で歩みの遅い丑(牛)。その年は、先を急がず一歩一歩着実に物事を進めることが大切な年と言われています。十二支の2番目の干支であることから、子年に蒔いた種が芽を出して成長する時期とされ、まだ結果を求める時期ではなく、結果につながる道をコツコツと作っていき基礎を積み上げていく時期とされています。このような丑年の今年、子ども達一人ひとりの日々の成長を温かく見守り、時に厳しく、そして、親身になって寄り添い、目標に向かって頑張る子どもたちへのさらなる適切な指導に繋げてまいりたいと存じます。 

 幼稚園の1月の行事は、疫病退治・鬼退治、そして、今年一年のみどり野幼稚園のますますの繁栄を祈念し、笠囃子保存会の方々に獅子舞を舞っていただく会や、子どもたちが楽しみにしている人形劇の鑑賞会が予定されております。
 しかし、一都三県に発令される緊急事態宣言を受け、その内容を精査し、園としても、感染予防に向けてこれら園行事をはじめ保育の実際につきまして、中止や変更等を視野に入れ、さらに検討を進めてまいります。その際の中止や変更等のお知らせにつきましては、メールにて周知を図らせていただき、保護者の皆様にご理解ご協力を仰ぐことになります。ご確認をお願い申し上げますとともに、本年も子どもたちの健やかな成長にお力添えをいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

【12月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


真っ直ぐに育て、みどりっ子

 季節外れの暖かい日が続いた後のこの季節らしい北風が、一段と冷たく感じる今日この頃です。例年ですとインフルエンザの欠席が目立つようになり、音楽会を前に気をもむ頃ではありますが、今年は近隣小学校からのインフルエンザ流行の兆しと言った話もなく、このまま無事に2学期を終えることができればと思っております。今、幼稚園のみんなは、音楽会に向けて毎日練習に励んでいます。当日を元気に迎え、これまで頑張ってきた練習の成果を観ていただくことができますよう、どうぞ、お子様の体調管理をよろしくお願いいたします。

 さて、先日、本園のうさぎのミルクちゃんの水飲み器?が壊れていました。わざとではないと信じていますが誰かがこの件に関わっているのは事実です。今回、子どもたちが大切なことを学ぶ機会として、各クラスの担任が子どもの発達段階に合わせて、わかりやすく、自分の非をしっかりと認めることの大切さ、そして、勇気をだして自分の言葉で自らの過ちを伝え謝ることのできる子になってほしいと言った話をしました。失敗や過ちを素直に認め、謝る勇気をもつことのできる尊い生き方に自分を重ね、自らを振り返る機会になってくれたらと願いつつ・・・。後日、年中の女の子が二人で、担任の促しのもと、壊してしまったいきさつを事細かく、真っ直ぐに私の目を見て話してくれました。幼いながらもしっかりと自分のしたことを振り返り、勇気を出して事務室のドアをたたいてくれたのです。そんな二人を抱きしめたいほど愛おしく思った瞬間でした。
 「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」
 高村光太郎の詩「道程」の冒頭のフレーズです。この二人の女の子は、この経験を道にして真っ直ぐに前を見据え、清々しい気持ちで新たな一歩を踏み出したに違いありません。

 2020年(令和2年)も残すところ一ヶ月となりました。このコロナ禍、皆様のご理解ご協力を仰ぎながら、園の活動を進めることができました。みどり野サポーターズとしてお力を貸してくださった皆様はじめ全ての保護者、そして、地域の皆様の温かいご支援のお陰です。ありがとうございました。心より感謝申し上げますとともに、迎える新しい年が、皆様と子どもたちにとりましてよき年となりますように。

【11月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


自立に向けて

 秋もいよいよ深まってまいりました。街の街路樹も美しく色づいてくることでしょう。 10月3日(土)、今年の運動会もみどり野サポーターズの皆様はじめ、保護者の皆様に様々な面でご協力をいただき、無事終えることができました。ありがとうございました。分散登園の中、全員揃っての練習が思うようにできず、当日の演技競技に不安がなかったかと言えば嘘になりますが、子どもたちは温かく見守ってくださる皆様の笑顔や応援に励まされ、練習の成果を精一杯発揮することができました。この経験や、やり遂げた自信を胸に、早くも来年度の運動会に思いを馳せ、期待を膨らませているようです。
 さて、先日、メール配信の中で、お子様と社会マナーについて話し合う機会として頂けたら有り難いとお願いをいたしました。早速、心に留めていただき、あるバス停では、保護者の方々の姿に明らかな変化が見られたと、バスに乗務していた職員より嬉しい報告がありました。これからの地域社会を担っていく子どもたちです。地域社会から愛される全人的成長を皆様とともに支えていく上からも、社会マナーをあらゆる場を通して少しずつ繰り返し学ばせ身に付けさせていけたらと考えます。街を歩くその歩き方、自転車に乗るその乗り方、公共交通機関や公共の場を利用するその利用の仕方等、あらゆる場を通して、子どもたちのよりよい自立に向けた積極的な働き掛けを皆様と共にしていくことができたらと考えます。
 ところで、このところ、みどりっ子広場に車を置いてお子様のお迎えにいらっしゃる保護者の方の姿を目にいたします。車でのお迎えについては、子どもたちの数も比較的少なくスペースも広く使える課外やお預かりのおひさまを利用されたときのみとさせて頂いております。あくまでも大切なお子様の安全を第一に考えた上でのお約束となっております。転居によりやむを得ずお車を使用される方とは、事前に子どもたちの登降園の時刻を避けてのご利用をお願いしているところです。どうぞ、悲しい事故に繋がることのないよう、原則、徒歩か自転車でのお迎えであることを再確認して頂き、ご理解ご協力をお願いいたします。

 11月も親子遠足、一日動物村、勤労感謝の集いなど、子どもたちにとって楽しい園行事がたくさん待っています。それぞれの行事や活動を通して、私たち職員も皆で、子どもたちの自立に向けた支援に力を尽くし、幼稚園教育で育んでいくべき力を意識しながら、子どもたち一人ひとりに向き合ってまいりたいと思います。
 今後とも皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

【10月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


全園児登園が再開!

 朝夕の冷え込みに、一気に秋の訪れを感じる頃となりました。今年の『中秋の名月』は、10月1日だそうです。当日、お天気に恵まれ、見事なお月様を愛でながら、秋の気分にしっとりと浸る一時をもつことができたらと思っています。
 さて、幼稚園では、10月3日(土)の運動会に向けて、各学年クラスともに練習や準備に力が入ってまいりました。とは言え、グループを限定した分散登園の中での練習です。なかなか練習を先に進めることの難しい中ではありますが、子どもたちは力一杯練習に取り組み、張り切って園生活を送る姿が見られます。一方、担任は迫り来る当日に向けて日に日に子どもたちを励ます声に力が入るとともに、全園児の登園を心待ちにしておりました。
 幼稚園もようやく9月28日(月)から全園児登園となりました。しかし、あくまでも保護者の皆様のご判断の下でのお子様の登園となります。また、この先の感染の状況によっては、登園の方法もまた変更を余儀なくされることも考えられます。社会の状況をしっかり見極めながら、さらに新型コロナ対策に意識を高くもち、子どもたちの安心安全な園生活を第一に考えて取り組んでまいりたいと存じます。
 運動会をはじめとする一つ一つの行事は、子どもたち一人ひとりにとって大きく飛躍する大切な機会です。その過程で見られる子どもたちの伸びようとするその姿を見逃すことなくしっかりその子なりの育ちを支え、さらなる成長に繋げてまいりたいと思います。
 どうぞ今後ともお力添えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

○改修工事をしました!
 毎月の設備維持費のご協力、ありがとうございます。お陰様で、夏休み前にホールの外壁、その他2箇所の塗装を、そして、夏休み中に、本館・新館の保育室のエアコン及び室外機を全て取り替える工事をいたしました。今後とも子どもたちの安全安心な幼稚園、気持ちよく明るく過ごせる幼稚園の環境づくりに努めてまいりたいと思います。何かお気づきの点がございましたら、何なりとお伝えください。

○運動会に向けてのお願いです!
 すでにご承知いただいておりますように、今年度は例年とは違う形での運動会開催となります。しかし、その中にあっても、子どもたちには大きな期待や夢を抱いて当日を迎え、練習の成果を力一杯発揮しててほしいと思っております。つきましては、園からお出しします運動会に向けてのお知らせに目を通していただき、その内容の確認をお願いします。

【9月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


緊張感をもって迎える二学期

 いよいよ二学期が始まります。夏季保育では、子どもたちの元気な姿、可愛い声が園いっぱいに広がり、みどり野幼稚園にいつもと変わらない活気が戻ってまいりました。今年度はこれまで以上にいつもとは違った緊張感をもって二学期を迎えます。
 この夏休み、いかがお過しでしたでしょうか。実に暑い夏でした。連日のように熱中症アラートが発表され、体温より高い気温が日本各地で記録されました。また、感染症の拡大が懸念される中、マスク着用の「我慢の夏」でもありました。とは言え、ご家族の皆さんでたくさんふれ合い、子どもたちは普段なかなか体験できないような貴重な経験をするなど、新たな出会いや関わりを通して、身体も心も大きく成長されたのではないでしょうか。

 さて、幼稚園の夏休み行事も、一学期終業式の翌日7月31日(金)に、年長組の「お楽しみ会」が行われました。このコロナ禍にあって宿泊行事の中止もやむを得ない中、その中にあっても年長の子どもたちに思い出に残る楽しい活動をと、スイカ割り、宝探し、キャンプファイヤー、花火と言った、例年の「お泊まり会」で行うメインの活動を盛り込んだ「お楽しみ会」で、子どもたちの元気いっぱい楽しむ姿を見ることができました。保護者の皆様のご理解あってこその実施であり、ご協力に感謝しております。この活動の様子は一部写真を添えて本園のホームページ「グリーンズノート」の中でも紹介させていただいております。

 ところで、9月の登園についてですが、引き続きこれまでと同様のグループ登園といたします。10月からはグループの枠を取り外した自由登園を検討しております。そこで、10月からの自由登園に備えて、9月の第2、第3金曜日、そして、10月に入る最終週をグループの枠を外した自由登園の日といたします。詳しくは、おたより「みどり野Ⅰ」の9月の予定でご確認いただけたらと存じますが、まだまだ先が見通せない感染症の状況下です。あくまでも現時点での予定としてご理解いただけたらと思います。
 二学期は大きな行事が待っています。その内容につきましては状況を鑑み柔軟に対応してまいりますが、行事を通して成長する子ども達の姿を大切に見守りながら実施してまいります。今後も子どもたちの安心・安全を第一に、充実した園生活となりますよう、緊張感をもって教育活動をすすめてまいります。今学期もお力添えのほどよろしくお願い申し上げます。

【7月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


たくましく生きる力を

 幼稚園が再開して一ヶ月が経ちました。保護者の皆様には、お子様のマスクの着用や検温等、健康管理にご協力をいただきありがとうございます。幼稚園でも新型コロナ対策として、分散登園の中、お部屋では子どもたちの座席の間隔や身体の向きに配慮し、冷房を稼働しながら窓を開けて換気に気を付け、流しでは使用できる蛇口の数を減らして手洗いの励行に努めるとともに、子どもたちの触れる玩具や椅子、机、お部屋、そして、バスの中の座席一つ一つの消毒に努めた一ヶ月でした。できることであれば、当初の予定通り7月からは分散ではない自由登園としたいところではありましたが、まずは保育時間を通常に戻し、年少さんは幼稚園での初めてのお弁当・給食を、そして、年中・年長さんは正課の学習を始めてまいります。引き続き分散登園とし、段階をふみながら、子どもたちにとって安全な園生活、新しい生活のスタイルの確立に努めてまいりたいと考えております。
 今年度、これまでと違って、自ら両手を広げて友だちとの距離をとって並ぶ子どもたちや、間隔を空けて床に貼ってある足形に合わせて整然とトイレに並ぶ子どもたち、そして、周りの様子を見ながらマスクの着脱を意識する子どもたちの姿が見られます。これら子どもたちの姿は、目に見えないコロナウィルスから自分や大切な人を守る「新しい生活様式」を子ども達なりに受け入れ、集団の中での、自分の身体・命を自ら守る力を、日々生活する中で身に付けている姿と言えます。まさに、先を見通すことの難しいこれからの不透明な時代を、たくましく生き抜いていく子どもたちにこそ、身に付けていきたい力なのではないでしょうか。
 さて、今年も年長さんが夏野菜を新館前の花壇で育てています。すでにツルナシインゲンやキュウリ、そして、ナスの収穫が始まっており、先日、担任がゆでたインゲンにマヨネーズをつけて喜んで食べていました。自分たちで育て収穫した野菜の味は格別であったに違いありません。まだ青いミニトマトも真っ赤な実となるその日が待ち遠しいことでしょう。
 7月7日(火)は、子ども達の願いのこもった手作りの飾りがいっぱい飾られた大竹が子どもたちを見守る中、七夕音楽集会がホールで行われます。舞台に立ってお友だちの前で発表すると言った経験を通して、やり遂げた自信をこの先の成長に繋げてまいりたいと考えております。どうぞ、当日を楽しみに迎えられますよう、励ましの言葉を掛けていただけたらと存じます。
 今後とも皆様方のご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

【6月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


水無月を迎えて

 色鮮やかな花々がこの状況の中にあっても変わらずに街を明るく彩り、早、水無月、季節は夏へと移り変わろうとしております。保護者の皆様におかれましては健康な生活を意識されながら、子どもたちの毎日の生活を見守っていただきありがとうございます。
 ところで、幼稚園からお送りしました工作のキットや動画配信は楽しんでいただけましたか?ご丁寧に幼稚園に出来上がった工作を写真にして送ってくださったり、動画を喜んで観てくださっていると言ったお声やお手紙をいただいたりして、とても嬉しく思いました。また、ご不安やご心配を抱え、何かと気忙しくされていらっしゃる中にもかかわらず、お子様の様子をうかがわせていただく担任からの電話に快く対応していただきありがとうございました。
 6月1日(月)、待ちに待った年少さんの入園式を行います。3密を可能な限り避け、1クラスずつの入園式となります。お二人まで付き添われて構いませんが、無事に56人の可愛い年少さんたちを安心な中でお迎えしたいと考えております。どうぞ趣旨をご理解いただきご協力のほどよろしくお願いいたします。
 さて、6月より幼稚園が再開いたしますが、まだまだ新型コロナウィルス感染症に対しての心配や不安は拭えない状況です。ホームページ上の「5月のお便り」でもお伝えいたしましたが、子どもたちが安心して元気に登園できますよう、園といたしましても常に換気を心がけ消毒に努め、手洗いの徹底、そして、密接・密集の回避に取り組んでまいります。保護者の皆様におかれましても、これまでと同様にマスクの着用、そして、登園時には必ず「検温票」用紙に検温された結果をご記入いただき、少しでも発熱の兆候が認められたり、ご家族に体調の優れない方がいらっしゃったりする場合には登園を控えていただきますようお願いいたします。6月は分散登園といたしました。あくまでも自由登園です。ご家庭のご判断の下、お子様のグループと登園日を確認してご登園いただけたらと存じます。
 この2ヶ月に及ぶ登園停止により、当初予定していた園行事の中止や延期が余儀なくされ、この先の行事についても実施の可否も見通すことが難しい状況にあります。何かとご迷惑をおかけすることと存じますが、皆様と連絡を密に取り合い連携を図りながら園の活動を進めてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

【5月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


若葉薫る五月

 本来ならば子どもたちの作った鯉のぼりが緑の風に気持ちよく泳いでいるはずの5月。この一ヶ月は、子どもたちの元気に走り回る姿や可愛い笑顔,笑い声のない淋しい抜け殻のような幼稚園となってしまいました。皆様におかれましては、それぞれのご家庭でお子様とどのような毎日を送られていらっしゃいましたでしょうか?
 職員皆で幼稚園再開を待ち遠しく楽しみにしておりましたが、5月4日、政府より緊急事態宣言を5月末日まで延長する方針が示され、園の登園停止も5月31日(日)まで延長することになりました。皆様の我慢の毎日、ご協力の毎日のお陰で,感染者数の減少に一定の効果が認められてはおりますが、まだまだ予断を許さない心配や不安の拭えない状況にあります。登園停止が延びてしまった今、6月の園の再開に向けて、少しでも子どもたちと繋がっていたい思いから、子どもたちの喜ぶ顔を思い浮かべ、職員皆で何ができるのか試行錯誤しながらあることに取り組んでいます。どんな発信が皆様の元に届けることができるのか、どうぞ楽しみにしていてください。
 園が再開した際には、メールでお知らせいたしましたが、子どもたちが安心して元気に登園できますよう、換気、消毒に努めるとともに、職員はじめ子どもたちの手洗いの徹底、そして、密接・密集の回避に職員全員で取り組んでまいります。保護者の皆様におかれましても、これまでと同様に様々な点でご配慮をお願いいたしますとともに、登園時には必ずシールノートに添付された「検温票」用紙に検温された結果をご記入いただき、少しでも発熱の兆候が認められたり、ご家族に体調の優れない方がいらっしゃったりする場合には登園を控えていただきますようお願いいたします。
 また、職員の健康管理につきましても、毎朝の体温及び同居家族の体調についての確認を徹底し、発熱の症状を認めた段階で都筑区子ども家庭支援課に相談をしてまいります。そして、在園児にあってもその様子に心配や不安、疑問が生じた場合には、随時、ご家庭にご相談申し上げ、区子ども家庭支援課とも連携して対応してまいりたいと思っております。
 6月、子どもたちの元気な声と輝く笑顔が幼稚園に戻ってきてくれることを心より楽しみにしております。どうぞ、身体も心も元気にお過ごしください。皆様とお会いできるその日を楽しみにしております。

【4月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝


ご入園、ご進級おめでとうございます

 今春の桜も例年と変わることなく美しく咲き誇り、その花びらがはらはらと風に舞う頃となりました。どことなく淋しく見える今年の桜です。
 皆様におかれましても、日々、テレビや新聞等の報道に不安や心配の絶えない毎日を送られていらっしゃることと存じます。この度の始業式、進級・入園式においても、感染症対策を講じ、最大限配慮した中で執り行わせていただきました。様々な制約にもかかわらずご理解ご協力いただきありがとうございました。

 さて、令和2年度、新入園のみどりっ子を迎え、年少56人、年中72名、年長96人の224人でスタートいたしました。そして、職員組織も新たに、みどり野幼稚園の新年度が始まりました。可愛い子ども達との毎日を、担任はじめ職員皆で楽しみにしているところですが、なかなか収束する兆しの見えない感染症の状況に、国・県・市行政からの通達や状況等を鑑み、4月いっぱい自由登園とすることにいたしました(※)。この自由登園の間は、ご家庭の判断の下でお子様を登園させて頂くことになります。登園されなくても欠席扱いにはいたしませんが、登園される際は、毎朝の検温、マスク着用にご協力をお願いいたします。自由登園の間、園バスは通常通りに運行し、外部講師を招いての「歌いましょう」「わらべ歌」「みんなで体操」の活動、そして、「お誕生日会」などの園行事は行ってまいります。今後、感染状況の大きな変化によっては、園の対応も変更する可能性もありますのでご承知頂けたらと存じます。
また、保護者の皆様には、今年度も「みどり野サポーターズ」としてご協力をお願いいたしたく、別紙にてお知らせをさせて頂いております。今年度も園行事への皆様の温かいご支援ご協力をどうぞよろしくお願いします。
職員一同、新しい体制の下、安全安心な園生活に向けてさらに力を尽くしてまいりますとともに、皆様とともに子ども達の健やかな成長を支えてまいりたいと存じます。
 本年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(※ このおたよりの作成配布時点(4月7日)での状況です)

【3月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

大きく成長した子どもたち

 まだまだ風は冷たいものの明るい陽の光に春の気配が感じられる頃となりました。すでに梅の花びらがはらはらと風に舞うなど、樹木も着々と近づく春の訪れを感じ取っているかのようです。本年度も残すところ一ヶ月。充実した園生活が送れましたのも、保護者の皆様をはじめ、たくさんの方々のご支援、ご協力をいただいたお陰と心より感謝しております。ありがとうございました。

 さて、幼稚園では2月の中頃よりインフルエンザによる欠席が見られるようになり、週明けに年長さんの欠席が急増し、学級閉鎖を余儀なくされました。そして、世間を不安と動揺の渦に巻き込み続けているコロナウィルス。幼稚園の年長組の行事「お別れ遠足」の実施も危ぶまれる中、行き先や内容の検討・変更を重ね実施に踏み切りました。
 この先の時代は、このような私達の健康を脅かす新たなウィルスの出現など、変わりやすく不確実で複雑曖昧な不透明な時代と言われています。園児達が大人になる頃には、現在の職業の47%がなくなり、65%の子ども達が未知の職業に就くといったアメリカの学者の研究結果も発表されています。これまで「優秀」と考えられてきた人達の能力はAIに置き換わり、社会は加速度的に変化していきます。だからこそ、職員皆で、お子様の“遊びと生活”を大切にしながら、仲間とふれ合い、協力し合い、絆を感じ一体感を味わう中で、それぞれの違いを尊重し、互いのよさを生かして協同する力、周りの人や物や事柄に自ら関わろうとする態度、優しさや思いやりなど豊かな人間性を育む教育に力を尽くしてまいりました。まだまだ力の及ばないところもございますが、子どもたちの今を前向きに捉え、それぞれに大きく大きく成長したその姿を、保護者の皆様とともに大いに認め、喜び、励ましてまいりたいと存じます。前向きな関わりこそ、子ども達の内発的動機を高めます。どのような社会・環境であっても、明るく元気にたくましく自らのこれからを切り拓いていく子ども達の成長を、この先も全職員で支援してまいります。

 最後に、倉橋惣三氏の著書「就学前の教育」の一部を紹介させて頂きます。
~幼稚園は、柔らかく耕された地に種子が蒔かれるように、子供がその持つ力で最も幸せに都合よく伸びていける場所である。
 園は、種子を不自然に成長させたり時ならぬ時に咲かせようとする温室ではない。また、子供を盆栽のように早くから型にはめて飾りものにする所ではない。~ 

 来年度も引き続きよろしくお願い申し上げます。

【2月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

親子で楽しく読書体験

 暖冬とは言え厳しい寒さが毎日続いておりますが、目にする梅の開花に、季節は着実に春に向かっていることに気付かされます。保護者の皆様には日頃より園の諸活動にご理解ご協力をいただきありがとうございます。
 さて、園では、昼食をすませると、お部屋の片隅に集まって、先生の読む本や紙芝居に夢中になって聴き入る子どもたちの姿が見られます。すっかり物語の中に没入し、その姿はまるで登場人物になりきっていたり、登場人物の心情を想像したり、描かれていない場面までも想像したりしているかのようです。いつもであれば、廊下を歩く私に気付いて手を振ってくれたり、にこっとしてくれたりする子どもたちですが、この時は誰一人私に気付いてくれる気配もありません。
 ある機関で、幼児期の読み聞かせと児童期の言語発達との関連を捉えることを目的に追跡調査をしたそうです。それによると、幼児期の読み聞かせ体験が豊かだった子どもほど、小学生になってから一人で絵本を読む(見る)頻度が高い傾向にあることが分かりました。そして、本を読む頻度の高さは、書く力や論理的に話す力を身に付ける上で大きく影響するそうです。
 また、幼児期のお子さんとの読み聞かせの際には、本の感想を話し合ったり、内容について質問したり、子どもの問いかけに答えたりすると言った双方向の読書体験をじっくり積むことが、その後の言語能力の発達を大きく左右すると言われています。できれば、本に書かれている内容を読むだけでなく、「次はどうなると思う?」「どうしてこうなったのかな?」などと子どもの考えを聞いたり、「このあと、こうなったんじゃないかな」と保護者の考えを話したりしてみてはいかがでしょうか。
 とにもかくにも、読み聞かせが負担に感じてしまっては、子どもにとっても楽しい時間になりません。「読んで!」とお子様が言ってきたときに可能な範囲で読んであげたり、時間に余裕があるときに「絵本読む?」と声をかけてあげたりして、是非、お子様と楽しい読書体験を共有していただけたらと思います。

【1月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

2020年、よろしくお願いします!

 オリンピックイヤー2020年も明るく穏やかな年明けとなりました。
 今年は十二支の中で第1番目に数えられる子年。動物に当てはめると鼠。鼠はたくさんの子を産むことから繁栄の象徴とされています。2020年、世界の平和と繁栄、そして私たちにとっても幸多き年になることを願ってやみません。
 さて、お正月の風物詩でもある箱根駅伝。今年は最高記録、新記録が続出する中、青山学院が優勝しました。自らの限界に挑み仲間を信じて力強く走り踏み出す全ての選手の皆さんのその一歩に宿る、目に見えない襷の力に感動します。

 ところで、金栗四三さん(かなぐりしぞう 以後敬称略)をご存じでしょうか?
 箱根駅伝の最優秀選手に「金栗杯」が贈呈されますが、この箱根駅伝の提唱者が金栗四三です。また、日本人で初めてオリンピックにマラソンの代表選手として出場した人でもあります。それは1912年、スウェーデンのストックホルム大会でした。その最終日、マラソン競技がスタート。当日は40度近い炎天下。参加選手68人中、完走は37人。死者まで出るデッドレースでした。日本の期待を一身に背負った金栗も、慣れない洋食や白夜による睡眠不足がたたり、25キロを過ぎた辺りで意識不明になりました。近くの農家に助けられ目覚めたときは翌朝になっており、新聞には「日本人選手が行方不明」と…。
 帰国した金栗は4年後のベルリン大会を目標に練習に励み、国内大会で二度も世界新記録を出します。誰もが今度こそ金メダルを期待しましたが、第一次世界大戦が勃発し、五輪自体が中止。次のアントワープ大会(1920年)に出場するも寒さによる足の痙攣で無念の16位。パリ大会(1924年)では金栗は既に33歳、途中棄権を余儀なくされます。結局、金栗はストックホルムのリベンジが果たせず、「悲運のアスリート」と呼ばれるようになりました。現役を引退した金栗は、選手の育成と競技の普及のために全国をかけまわります。箱根駅伝を企画したり新しい練習法を取り入れたりと、金栗の発案で現在の日本のマラソン界へと成長していきます。そんな金栗の名は世界のマラソン界にも知れ渡り、いつしか「日本のマラソンの父」と呼ばれるようになっていました。そのような中、ストックホルムでの途中棄権から50年余り過ぎた75歳の金栗のもとに、ストックホルム五輪55周年記念式典の招待状が届きました。「あなたはマラソン競技で、まだゴールをされていません。あなたがゴールするのをお待ちしております」と。半世紀ぶりに思い出のスタジアムを訪れた金栗に、一本のゴールテープが用意されていました。観客の大きな拍手の中、金栗は走って50年越しのゴールテープを切ったのです。
 「ただいまゴールしたのはミスター・カナグリ。ジャパン。タイムは54年5時間32分20秒3。これでストックホルム大会は全日程を終了しました」
 このアナウンスに、20歳でスタートし75歳でゴールした金栗を世界の人々が称えたそうです。

 子ども達は、失敗を繰り返しながら成長していきます。失敗を恐れずチャレンジする勇気、目の前の課題に立ち向かい努力を続けることの尊さを、日々の園生活での子どもたちの姿、その場面を捉え伝えていくことも私たちの大切な使命と考えます。
 暦の上では新しい年ですが、園での活動は今年度の締めくくりとなる大切な時期を迎えます。全職員、気持ちも新たに全力で子どもたちに寄り添い、支援してまいります。変わらぬご支援のほど、どうぞよろしくお願い致します。

【12月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

思いやる気持ち

 冷たい風に、美しく色づいた街の木々の葉がはらはらと舞う頃となりました。周りの小学校ではインフルエンザによる欠席が増え、学級閉鎖と言った話も聞いておりますが、元気な幼稚園のみんなは、毎日、音楽会に向けた練習に一生懸命取り組んでいます。12月5,6日の音楽会当日には、お家の方々に頑張った姿を見ていただけるよう、また、楽しみにしている14日の「お餅つき」にも元気に参加できますよう、どうぞ、お子様の体調管理をよろしくお願いいたします。
 さて、12月10日は、国際連合加盟国及び関係機関で、人権活動を推進する諸行事が行われる「人権デー」です。日本でも、毎年12月10日を最終日とする一週間を「人権週間」と定め、毎年12月3日から12月9日までの期間、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合う「共生社会」の実現を目的とする啓発活動が行われています。
 以前、小学校で国際理解教室を担当されていた先生から次のようなお話を伺ったことがあります。
 「私はこれまで、生まれ育ったフランス、そして、南米、日本と、いろいろな国で生活をしてきました。必ずと言ってよいほど、どこの国の人かと尋ねられました。私はいつも『地球人です』と答えました。世界中の人、皆、地球人です。私は住んでいるその国の人に、同じ地球人として受け入れてもらいたかったからです。」と。
 子どもたちは私たち大人をよく観察しています。そして、私たちの姿に多くを学んでいます。だからこそ、他の子と比較することなく、それぞれの子どもたちのよいところも悪いところも丸ごと受け止め、寄り添い、認めていく私たち大人の姿勢が求められていると言えます。
 園でも、この人権週間を機に、改めて、互いを思いやる気持ちの大切さを子どもたちとともに考えていきたいと思います。
 2019年(令和元年)も残すところ一ヶ月。お世話になりましたみどり野サポーターズの皆様はじめ保護者、地域の皆様のご支援に感謝申し上げ、本年の締めくくりといたします。
 新しい年が皆様と子どもたちにとりましてよき年となりますように。

【11月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

 今年の秋 この秋・・・

 秋も深まってまいりました。今年の秋は天候が不順で、台風がらみの風水害が各地で起こり、報道で流れる被災地の惨状に胸が痛みます。被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 さて、10月5日の運動会では、みどり野サポーターズの皆様はじめ、保護者の皆様に様々な面でご協力をいただき大変ありがとうございました。当日は眩しいほどの日射しの差す中でしたが、皆様のおかげで、子どもたちは練習の成果を十分発揮することができました。初めての会場での隊形移動に戸惑いもあったことでしょう。見守る職員の笑顔や保護者の皆様の応援に励まされながら一生懸命取り組んだみどりっ子達。やり遂げた自信を胸に、一つ上の学年のお友だちの姿に憧れを抱きながら自らを重ね、早くも来年度の運動会に思いを馳せ、期待を膨らませているようです。
 また、10月18日、29日の年少さん年長さんの「お芋掘り」は11月に延期。そして、10月25日の「秋の遠足」は荒天により中止となってしまいました。本来、雨天決行でしたが、大雨と風の影響を考えての中止でした。そこで当日、各学年各クラスで子どもたちが楽しめるような活動を計画するとともに、年少さんはお部屋にシートを敷いてピクニック気分でお弁当をただき、年中さんは学年を解体して4グループに分かれてお弁当タイム、そして、年長さんは学年皆でホールにシートを敷いてお弁当をいただきました。どの学年からも子どもたちの楽しい会話や笑い声が聞こえてくるようでした。
 ところで、来年の東京オリンピックを前に、今年は日本チームの快進撃もあり、日本中がラグビーワールドカップに沸きました。私もご多分に漏れず、にわかラグビーファンの仲間入り。真っ向から向き合い、全力でぶつかっていく姿、さらに、敵味方となって闘った両チームがノーサイドで見せる互いの健闘をたたえ合い敬う姿、これらに感動しきりでした。
 11月もお芋掘り、一日動物村、勤労感謝の集いなど、子どもたちにとって楽しい園行事がたくさん待っています。それぞれの行事や活動を通して、私たち職員も、過去最高のベスト8に残ったラグビー日本代表チームが掲げた「ONE TEAM」の精神を胸に、幼稚園教育で育んでいくべき力を意識しながら、全職員で子ども達一人ひとりに寄り添い向き合ってまいりたいと思います。
 今後とも皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

【10月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

大切にしたいこと,伝えていきたいこと

 朝晩の涼しさに季節の移り変わりを実感する頃となりました。とは言え、日中はまだまだ気温も高く、運動会の練習を終えた子どもたちが、頬を真っ赤にしてお部屋に戻ってきます。10月5日(土)、子どもたちの楽しみにしている運動会がすみれが丘小学校の校庭をお借りして行われます。子どもたち皆が元気にお遊技や競技に思い切り力が発揮できますよう、どうぞお子様の体調管理等、ご配慮いただきますようよろしくお願いいたします。
 さて、私事ですが、先日、秋桜が満開の東北の地を訪れ、みちのくの寺を巡ってきました。日本三景の一つにも選ばれている松島湾を前に鎮座する瑞巌寺では、本殿に続く参道の杉の木が、東日本大震災の津波による塩害で、その両側にあるはずの杉並木が片側だけになってしまっており、傍らには「津波到達地点」と書かれたプレートが立てられていました。ここ松島は、湾に浮かぶいくつもの島に守られ、他の被災地に比べて震災の被害はずっと少なかったそうですが、この光景を目の当たりにし、当時のことが鮮烈な記憶として甦ってきました。
 2011年3月11日に発生した東日本大震災。宮城県石巻市大川小学校では74人の子どもたちと10人の先生が命を落としました。お母さんたちは必至に瓦礫を運び遺体を探しました。そのお母さんたちの手で、大川小学校を見下ろす小高い丘にひまわりの種を蒔いたそうです。そこは、種を蒔いたところで育つかどうかわからない、海水をかぶり塩をたくさん含んだ土でした。しかし、遺族の方々の必死の世話のすえ、その夏、大川小学校の方を向いたひまわりがいっぱい咲いたそうです。なんと、この向日葵、石巻と交流を深めている横浜の学校の花壇でも、夏に大きな花を咲かせ、思いを繋いでいるそうです。
 今、これまでの積み重ねの上に存在する「今」。今回、改めて、過去に学ぶ気持ち・姿勢の大切さ、そして、これからに伝え繋げていくことの大切さを考える機会となりました。
 10月は、運動会が終わると開園記念式、ズーラシアへの遠足、そして、お芋掘りが11月にかけて計画されています。子どもたちの笑顔がさらに輝く充実した10月にしてまいりたいと思います。引き続き、ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。

○10月より自転車損害賠償責任保険等への加入が義務化されます!
 すでにご承知のことと思いますが、自転車利用者(お子様が利用する場合には保護者)に自転車損害賠償責任保険等への加入が10月より義務づけられます。この自転車損害賠償責任保険等とは、他人に対して生命または身体を害した場合に損害を補償することができる保険または共済のことです。自転車の乗り方につきましては、これまでも皆様に注意を促してまいりましたが、未だ危ない思いをしたと言った個人からの連絡や、マンションの管理会社からの電話など、苦情が幼稚園に寄せられています。是非、お子様の手本となる自転車の乗り方を心がけていただきますようお願いします。

【9月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

いよいよ二学期!

 二学期が始まりました。子ども達の元気な可愛い声が園いっぱいに広がり、みどり野幼稚園に活気が戻ってきました。
 長い夏休みはいかがお過しでしたでしょうか。長梅雨のため、ほとんどプール遊び・水遊びができなかった7月でしたが、夏休みに入り梅雨が明けてからは猛暑、酷暑、熱中症と言った言葉を多く目や耳にするようになりました。また、水難事故や山の事故、豪雨による災害が今年も日本を襲いました。最近の不安定な天気に地球規模の環境問題を重ね不安が募ります。暦の上では既に秋。夜、耳を澄ますと聞こえてくる涼やかな虫の声に、季節の移ろいを感じる今日この頃です。
 幼稚園の夏休みは、年長組の「お泊まり会」がありました。ホームページでお知らせしてありますように、雨が心配される中ではありましたが、上手にその合間を縫うようにして、全てのプログラムを行うことができました。ホールでのクラス対抗ゲーム、園庭でのスイカ割り、キャンプファイヤー、花火・・・。元気いっぱい楽しみました。とは言え、大好きなお家の方と離れてのお泊まりにドキドキ・・・。また一つ、行事を通して自分を越えることができた子どもたちです。大きな自信となったことでしょう。また、8月31日(土)には「みどり野夏祭り」が予定されています。今年初めての企画です。ご家族揃ってご来園いただき、皆さんとともに盛り上げてまいりたいと思います。この夏最後の楽しい思い出としていただけたら幸いです。
 さて、皆さんはこの夏、夜空に大輪の花を咲かせる花火をご覧になりましたか。
 花火と浴衣、そして団扇というと、日本の夏の風物詩ですが、最近では外国のお祭りやスポーツイベントなど様々な式典にも日本の花火が彩りを添えて雰囲気を盛り上げているようです。それだけ日本の花火が世界に認められていると言えます。我が国の花火職人さんの伝統の技術、かき立てる創作意欲、いくつもの工夫を重ね丁寧に時間をかけ、粛々とつくり上げられてきた文化、それが、今日の素晴らしい日本の花火となっているのですね。
このような花火職人さんの姿に、子どもの健やかな成長を願う保護者の皆様や私たちの姿が重なります。子どもたちを愛すればこそ、親身になり寄り添い、あの手この手と工夫を重ね、励まし、自信をもたせていく・・・。この努力の積み重ねのその先に、子どもたちそれぞれの色や形の大輪の花が輝くのではないでしょうか。
 二学期は大きな行事、イベントが待っています。子どもたち一人ひとりが様々な場面で、自分の持てる力を発揮し、友だちと豊かに関わり合いながら、充実した楽しい園生活が送れますよう努めてまいります。二学期もご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 おしらせ:☆改修工事:園舎の内壁の一部を張り替えました☆
 エントランスや階段の壁に描かれた動物たちが子ども達を迎えます。

【7月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

褒めること 厳しくすること

 6月20日、園庭にプールを設置しました。すぐにでも水遊び・プール遊びをしたい子ども達。みんなの思いが天に届いてプール日和となってくれるとよいのですが、まだまだ梅雨の最中、はっきりしないうっとうしい日が続きます。一方、この時季、雨に映える紫陽花が目を楽しませてくれています。紫陽花は日々色を変え、植えられた土壌によっても色が変わるので別名「七変化」、中国語では「八仙花」とも言われています。学名である「hydrangea」は「水の器」と言う意味のギリシャ語に由来しているとのこと、雨との相性がよいことも頷けます。その紫陽花もそろそろ盛りを終えるころでしょうか。年長さん、年中さんのお部屋を飾る子ども達の作った色とりどりの素敵な紫陽花は、今もこれからしばらく満開です。
 さて、品川アクアスタジアムのカマイルカ“ラッキー”をご存知でしょうか。かつて、「跳べないイルカ」として新聞や雑誌などで取り上げられてから、一躍人気者になったイルカです。すでに亡くなってから十年も過ぎており、記憶に残っていらっしゃる方も少ないかもしれません。
 当時、同館では唯一のオスのイルカであった“ラッキーくん”は、一番の怖がりで運動が大の苦手、パフォーマンスをなかなか覚えられませんでした。ジャンプというと、水族館にいる他のカマイルカの半分ぐらいの高さしか跳べません。ジャンプだけではなく水中での動きも鈍く、初めは絶望的だったそうです。そこで、トレーナーの土屋さんは、他のイルカのとき同様、それ以上に、演技ができないときは厳しく接しご褒美も与えずトレーニングに励んだそうです。しかし、“ラッキー”はいっこうに進歩せず・・・。悩み抜いた土屋さんは、少しでも進歩すれば褒めたり励ましたりするトレーニング方法に変え、褒めて褒めて育てたのだそうです。少しずつ少しずつ、あゆみは遅いかも知れませんが進歩していく“ラッキー”の、その諦めたり嫌がったりせずに頑張る姿に注目が集まり、観客の温かい後押しと本人の努力もあって、一躍人気者になったのだそうです。
 その土屋さんがおっしゃっていました。「何でも褒めればいいというわけではありません。あるレベルに達していなければ褒めません。厳しくするときは厳しく、褒めるときは褒める。その割合は個々のイルカによって違いますが、そんなめりはりが何に対しても大事なんじゃないかと思います」と。
 褒めること、厳しくすること、どちらも大切です。子ども一人ひとりの特性に合わせて、この二つをうまく使い分け、子どものよりよい育ちを見守っていきたいですね。
 7月2日(火)には、子ども達の願いのこもった手作りのお飾りが笹いっぱいに飾られた大竹に見守られながら、七夕音楽集会が行われます。自由遊びの時間にも進んで楽器を手にしている子ども達ですが、苦手意識をもった子も当然います。一つ一つの行事を乗り越えた先に見られる子ども達の成長した姿を信じて寄り添いながら導いてまいります。どうぞ、ご家庭でも当日を楽しみに迎えられるよう、励ましの言葉を掛けてあげてください。
 今後とも皆様方のご支援,よろしくお願い申し上げます。

【6月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

大きく大きく育て

 5月は個人面談、親子遠足、保育参観・学級懇談会・・・と、次々と続く様々な行事にご協力いただきありがとうございました。大型連休後、慌ただしくしている間に、すっかり木々の緑も濃くなり、初夏を感じる頃となりました。
 子どもたちも、入園・進級から2ヶ月が過ぎ、個人差はありますが、幼稚園の生活や新しいお部屋やお友だち、そして、先生や園職員にも慣れ、明るい声が園舎いっぱいに響いています。表情もやわらかくなり、少しずつ自信がもてるようになってきた年少さん。お友だちも増え、夢中になって遊び、活動する年中・年長さん。日々成長する子どもたちの姿を見ることができるのも、保護者の皆様の協力、応援があってのことと有り難く思っております。併せて、みどり野サポーターズにも多くの皆様にご協力の登録をいただき、大変心強い思いをいたしております。これまでの長きにわたり、絶対的組織として幼稚園運営に全面的にご支援をいただいておりました「みどり野父母の会」が、「みどり野サポーターズ」に形を変えての初年度、少しでも保護者の皆様の負担が軽減でき、サポーターズとして協力してよかったと思っていただけるよう、園としても試行錯誤しながら「みどり野サポーターズ」のよりよい形を模索してまいりますが、ご意見を伺いながら、皆様とともによりよい形に育ててまいりたいと思っております。どうぞお力添えのほどよろしくお願いいたします。
 さて、今年も本館玄関前に年長さん達の植えた夏野菜がすくすくと育っています。濃い味トマト、甘くて美味しい黄金のトマト、ミニトマト「こあまちゃん」、幻のきゅうり、そして、ナス・・・。年長さんのお世話で、きっと美味しい実をたくさんつけてくれることでしょう。
 また、空き箱を片手に虫探しに夢中の男の子達。虫の名前や何を食べるかなど、図鑑で調べる姿も見られます。「?」をそのままにせず自分で解決していく姿は、求めていきたい価値ある学びの姿です。今後とも子ども達が夢中になって遊び、活動する姿を求めていくとともに、遊びの中での子ども達の様々な発見や気づきを大切に、次に繋げ重ねていく指導に努めてまいりたいと思います。
 6月1日は衣替えです。3日(月)には、爽やかなブルーグレイの夏服に着替えた子どもたちの可愛い姿に会えるのも楽しみです。20日には園庭にプールが設置され、21日からプール遊びも始まります。子ども達の園での様子はホームページに順次アップしてまいります。ご覧になっていただけたら幸いです。

【5月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

若葉輝く五月

 子どもたちの入園進級を迎えてくれた満開の桜も、葉桜にその姿を変え、今、園庭の鯉のぼりが子どもたちを迎えています。早くも若葉の輝く季節となりました。 園では早速お弁当が始まり、園内・園庭巡りも終わって、元気に外遊びを楽しむ子どもたちが多く見られるようになってきました。先生やお友だち、幼稚園のお部屋など、新しい環境にも少しずつ慣れてきたところです。ご家庭でのお子様の様子は如何ですか。焦ることなく、集団生活に慣れ安心して過ごすことができるよう、ご家庭と園と連携を密に図り、その子に合ったよりよい支援に共に努めてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いします。
 さて、今年は10連休と言った大型連休が控えています。子どもたちにとって、お家の方と一緒に過ごすことのできる幸せな楽しい連休となることでしょう。一方で心配もあります。せっかく定着してきた生活リズムです。『早寝早起き朝ご飯』など、連休明けも元気に登園できますよう、ご配慮をお願いいたします。5月からは園の活動も本格的になります。給食も始まり全日保育も始まります。個人面談、保育参観、親子遠足、花祭りなど、行事も盛りだくさんです。年長中さんは「みんなでABC」も始まり、年少さんは担任と違う先生との初めてのお歌の時間「うたいましょう」も始まります。
 保護者の皆様には、園の行事にお出掛けいただくことが度重なります。どうぞ、「みどり野サポーターズ」のご登録も併せて、ご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。

【4月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

新たな春

 寒い冬を耐え、今年もまちの桜が見事に花を咲かせました。
 サクラの名前の語源については諸説ありますが、蕾がもうこれ以上待ちきれなくなって皮を破って外に現れ花が咲く。この「咲く(サク)」に、花達という意味の「ラ」をつけたと言われています。そんな春をはちきれんばかりのエネルギーをもって、皆、元気に登園し、新年度を迎えることができました。
 保護者の皆様、お子様のご入園、ご進級おめでとうございます。本日、お母様の手をしっかり握りしめながら可愛い年少さん66名が新たな一歩を踏み出しました。そして、年中さん6名、年長さん6名を新たにみどり野幼稚園の仲間に迎え、各学年4クラス、全園児263名で平成31年度がスタートいたしました。
 春、別れと出会いの春。
3月の卒園式には、ご来賓の方々のご臨席を賜り、多くの保護者の皆様に温かく見守られ、74名の卒園生がみどり野幼稚園を巣立っていきました。担任の呼名に元気に応え、ドキドキしながらも、全員立派に修了証書を受け取りました。その姿は、 (み)んなにやさしい心をもち、(ど)んなときも明るい笑顔で、(り)っぱにやりぬき、(の)びのびと遊び学ぶ中で育まれた、まさに、本園で目指す子どもの姿でした。職員一同、卒園生のこれからが希望に溢れるものであることを心より願っています。
 また、今年度より、保護者の皆様には「みどり野父母の会」に替わり「みどり野サポーターズ」として、ご協力をいただくことになりました。子どもたちにとって楽しい園生活となるためにも皆様の全面的な協力、応援が必要であることは言うまでもございません。どうぞ、「みどり野サポーターズ」にご登録いただき、お力をお貸しくださいますようお願いいたします。
 さて、職員組織も新たになりました。職員一同、また新たな気持ちで、子どもたちの健やかな成長を願い、充実した幼稚園活動が実現できますよう一丸となって努めてまいります。本年度も、保護者の皆様のご理解、ご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【3月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

卒園、進級を前にして

 弥生三月。明るい陽射しが遠くない春の訪れを感じさせます。弥生とは草木が「いよいよ生い出る(勢いよく成長する)」という意味の「いやおい」が語源とも言われています。
 本年度も残すところ一ヶ月。保護者の皆様をはじめ、たくさんの方々のご支援ご協力をいただき、実り多い一年が終わろうとしています。職員一同、心からお礼申し上げます。
 みどり野幼稚園の朝、「おはよう」「おはようございます」の子ども達の元気な声が響きます。そして、登園に付き添ってくださるお父様、お母様とも交わす「おはよう」、この挨拶の一言が、春風のようなあたたかさと爽やかさをもたらしてくれます。「あいさつ」は「人生のパスポート」と言います。この「あいさつ」に笑顔が添えられたら、それはまさにゴールドパスポート。心と心が通い合う素敵な関係が生まれるはずです。
 明るい挨拶の交わせる温かな家庭や地域とともに、心優しい思いやりのある子の育ちを見守ってまいりたいと思っております。

 さて、2月8日(金)、年長さんとお別れ遠足に出掛けてまいりました。年長さん74名全員で「はまぎん宇宙科学館」で不思議な体験を楽しみ、港を一望できる「メルパルク」でスペシャルランチをいただき、「マリーンルージュ」に乗って横浜の港を巡りました。
 全担任とドライバーとで付き添い、成長した年長さんの姿をしっかり目に焼き付けてまいりました。素敵な思い出のページをまた1ページ皆で重ねることができました。
 そして14日(木)、年長さんだけのお楽しみ給食、さらに3月7日(木)には、全園児で「お別れ会」を開きます。年中・少さんから感謝の気持ちを届けます。日一日と年長さんが園を巣立つ日が近づいています。
  また、2月21日(木)、22日(金)には、年中さんの「お店屋さんごっこ」が行われました。「いらっしゃいませー」「これ、いかがですか」の元気な声に誘われて、私も焼きそば・ジュース・チャーハン・カップケーキ・スマートフォン・ネックレス・チョコバナナにイチゴ飴と、可愛い店員さんからたくさん買わせていただきました。
 どれも、豊かな創造力とこれまで身に付けてきた力をフルに発揮しながら作られた物ばかり!買い物に訪れた年少さんも、温かく迎えてくれる年中さんと工夫の凝らされた品物を前に大喜び。この子ども達の姿がとても眩しく映り、この一年の成長をしみじみ思う一時となりました。

 最後になりましたが、本園の子ども達を温かく見守り続けてくださり、園の活動に多大なご支援の手を差し伸べてくださった皆々様に、改めて心より感謝申し上げます。

【2月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

大切にしたい物

 厳しい寒さが毎日続いておりますが、明るくなってきた陽差しや目にする梅の開花に、着実に近づく春の訪れを感じるこの頃です。日頃より園の諸活動にご理解ご協力をいただきありがとうございます。

 ご心配いただいているインフルエンザですが、園全体での急激な増加はないものの、クラスを替えて学級閉鎖を余儀なくされるなど、まだまだ安心できない状況です。
 引き続き感染予防に取り組んでいただくとともに、区福祉保健センターよりいただいたご指導のもと、兄弟姉妹、ご家族の方が感染されている場合は、無理をさせず早めに身体を休ませてあげていただきたいと思います。お子様の体調へのご配慮をどうぞよろしくお願いします。

 さて、園では昨年末から日本の伝統文化に係る行事に積極的に取り組んでいます。
 暮れには、事前に餅米を観察し、当日、蒸籠で蒸された餅米の湯気と香りを楽しみ、実際に餅つきを体験しました。そして年明け、子どもたちの新しい年に思いを込めて製作した干支の絵馬や獅子舞、羽子板とだるまの作品が掲示されたそれぞれのお部屋で、思い思いにかるた・双六・独楽回し、また羽根つきに興じ、お正月遊びを楽しみました。
 さらに、先日、笠はやし保存会の方にご来園いただき、年中・年長組さんを前に、五人囃子の響きとともに、獅子舞やお亀・ひょっとこ踊りを披露していただきました。年中さんが獅子舞の制作物に取り組むにあたり、担任から獅子舞の話を聞いたのでしょう。過日、話しかけてきた年中男児の「本物の獅子に会ってみたい」「獅子に頭を噛まれみたい」と言った思いに応えることができました。
 当日、年中の女児数人に怖い思いをさせてしまいましたが、我も我もと獅子に頭や手を差し出し噛んでもらおうとする子や、おかめ・ひょっとこに自ら進み寄り触れてもらおうとする子どもの姿が見られ、一年の幸せや元気を願う賑やかな一時となりました。
 1月31日(木)には、新しい春を迎える立春を控えて、悪い鬼や疫病の神を追い払い、一年の無事を祈って豆をまく日本の伝統的な行事「豆まき」が行われます。節分の習わしに則り、園庭に柊、鰯の頭を施し、ドライバーさんが鬼に扮し、子どもたちが豆をまきます。

 グローバル化が加速度的に進展している現在、次代を担う子どもたちには、日本の文化伝統に誇りをもち、他国の方々にも自信をもって我が国の文化伝統を語り伝えることのできる人になってほしいと思っています。

【1月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

明けましておめでとうございます

 今年の十二支は、最後に数えられる12番目の亥年。猪肉は栄養価が高く病気予防になることから、猪は無病息災の象徴、また、目標に向かって猛進していく人を助ける「火之神の化身」とされているそうです。
 過日、二学期終業式で、年少さん二人が逆上がりを披露してくれました。全園児を前に物怖じすることなく堂々と逆上がりを見せてくれた年少さん二人に、みんなから大きな拍手が送られました。ホールいっぱいに響く拍手、その拍手は頑張った二人への称賛にとどまることなく、自分も何かに挑戦してみようといった熱い思いの込められたものに聞こえました。
 さて、亥年の今年、子ども達はそれぞれに、どのような目標を掲げ、頑張る姿を見せてくれるのでしょうか。私も皆様とともに、子ども達の笑顔がさらに輝くよりよい幼稚園づくりに猛進してまいりたいと思います。

 ところで、1968年メキシコで行われたオリンピック、陸上男子マラソンで銀メダルを獲得された君原健二さんが次のように語られていました。


 マラソンは42.195キロの競技である。自分のもてるエネルギーの全てをこの距離に投入する私は小学校の頃からどの教科をとっても成績はよくなかった。自分はダメな人間だと思い、劣等感をもって生活していた。スポーツも取り立てて得意ではなかったが、中学二年の時、友達から駅伝クラブの入部を勧められた。断る勇気もなく入部。高校では全国大会の予選に出た。大きな喜びだった。
 そして昭和34年、思いがけずマラソンで有名な八幡製鉄に入社。しかし、成績は伸びず、マラソンをやめようと思う毎日だった。でも、マラソン関係者に恩を受けていたので、恩返しをするために、私は練習で他人より一周多く走り続けた。できるだけアウトコースを走った。走り続けて辛くなってくる。やめることもできる。でも、少しだけ、あと一周だけ我慢しよう。もう少し、あともう少し……。よい結果が出ても、もう少し工夫してみよう……あともう少し……。
 そうしていく中で、少しずつ成績が伸び、一年、二年と経ち、夢にも見なかったオリンピックに出場できた。


 少しだけ、少しだけの努力の積み重ねが、劣等感をもった少年を世界の君原に成長させました。「将来」と言うとずっと先のように感じますが「将来の夢」その実現は、一日一日の過ごし方、いいえ、「今」、そこでのもう少しの努力、その少しずつの積み重ねが夢の実現に確実に繋がっていくものと、改めて考えさせられます。
 今、人格形成の基礎をつくる重要な幼児期にある子ども達。この子ども達にとって幅広い学びの場を通した豊かな体験・経験こそ大切であると言えます。全職員、気持ちも新たに、価値ある体験や経験の保障に向けて、子ども達に共感的姿勢で温かく関わり力を尽くしてまいりたいと思います。

 2019年もどうぞよろしくお願いいたします。

【12月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

子どもの今を見つめて

 はらはらと冷たい風に舞う様々な色の葉が、路地を美しく錦に織り染める頃となりました。園庭では友だちとボールゲームに夢中になって遊んだり、裸足になって登り棒に挑戦していたりと元気に遊んでいるみどりっ子たちですが、一方で、嘔吐による欠席や園で体調を崩す子ども達が多く見られた先月でした。子ども達の様子については、随時、園医としてお世話になっている「ほしの小児クリニック」の星野千代江先生にご相談させていただいております。園でも「手洗い・うがい」の励行に努め、職員で部屋や廊下、階段、トイレ等の消毒を行いました。現在、欠席も少なくなってきておりますが、引き続き、注視してまいりたいと思います。ご家族の皆様におかれましても、これからの季節、どうぞ体調に十分お気を付けいただき、ご自愛いただけたらと存じます。

さて、今年も残すところひと月となりました。子ども達の日常に、成長した「今」を垣間見ることができます。先日、流しで出会った歯磨きをしていた子に、うなずいてくれるだろうと軽い気持ちで「元気?」と声をかけたところ、「うん、うがい、てあらいしているからね」と、自信たっぷりに自らの体を気遣い語る姿がありました。

 また、年中組の数人の男児が園庭でボール遊びを楽しんでいたときのことです。突然、その中の一人が納得できない様子で固まってしまいました。丁度その場に居合わせた私は「どうしたのかな?」とだけ投げかけ、子どもたちに任せてみることにしました。
 再びその場に戻ると、何もなかったかのようにみんなで元気に一つのボールを追う子どもたちの姿がありました。
 自分たちで問題を解決し、友だちと心を通い合わせる心地よさに仲間意識を高めた子どもたちの交わす笑顔が、爽やかに輝いていました。

 さらに、先日の「勤労感謝の集い」を終えた連休明け。ある女児が、担任に「いつもありがとう」と、手作りの指輪をプレゼントしたそうです。この子の豊かな感情の育ちと自らの気持ちを伝えようとするその姿は、担任にとって何よりものプレゼントとなったことでしょう。

 園では、幼稚園教育要領に示されている、幼稚園教育で育みたい力や幼児期の終りまでに育ってほしい姿(①健康な心と体 ②自立心 ③協同性 ④道徳性・規範意識の芽生え ⑤社会生活との関わり ⑥思考力の芽生え ⑦自然との関わり ⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚 ⑨言葉による伝え合い ⑩豊かな感性と表現)を、園での生活のあらゆる活動の場を通して大切に育んでいます。
 幼児期は、友だちとの協調性、やりとげる力や意欲、社会性などの非認知能力を育むことこそ大切であると言われ、その後の学力の伸びに大きな違いが認められたとの調査結果も報告されています。

 いよいよ音楽会が迫ってまいりました。どのクラスも発表に向けて気持ちを高め、一生懸命練習に励んでいます。保護者の皆様におかれましては、発表会当日に見られる子どもたちの姿だけでなく、育って欲しい10の姿に照らし、発表までの過程で身に付けてきた力にまで思いをめぐらせていただけたら幸いです。

 最後になりましたが、平成30年にいただきました保護者、地域の皆様のご支援に心より感謝申し上げ、本年の締めくくりといたします。新しい年もどうぞ温かいご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 来る年が、皆様と子どもたちにとって、よき年となりますように。

【11月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

実りの秋 本番

 朝夕の冷え込みが増してまいりましたが、秋らしい爽やかな秋晴れの日の高い高い青空や、澄んだ空気が気持ちのよい頃となりました。

 さて、10月6日の運動会では、保護者の皆様にいろいろとご協力をいただきまして、大変ありがとうございました。前日まで天候が心配されましたが、当日は眩しいほどの日射しの差す中、皆様のおかげで、子どもたちは力を出し切り、運動会を精一杯やり遂げることができました。私にとって初めての幼稚園の運動会。小学校とは違い、保護者の皆様と共につくり上げていく運動会であることを実感いたしました。
 この大きな行事をやり遂げ、さらに自信をつけた子どもたちは、早くも来年度の運動会種目に関心が高まり、年少さんは玉入れも挑戦。年中さんはクラス対抗リレーに闘志を燃やしていました。
 これも、運動会当日、年長さんが見せてくれた精一杯表現する姿、クラスの友だちと気持ちを一つに最後まで諦めずに一生懸命走り切る姿を目の当たりにした感動や憧れが、年中・少さんの気持ちを突き動かしているのではないでしょうか。そして、これこそが、みどり野幼稚園の伝統を引き継ぎ発展させていくものと信じています。

 また、10月22日は、秋晴れの中、年少さんと園バスに乗って村田農園まで芋掘りに行ってまいりました。一人2株、地中にどっしりと居座っているサツマイモに子どもたちは悪戦苦闘。顔が隠れるほどの大きなお芋を、顔を真っ赤にして掘り起こし誇らしげにアピールする子や、小さな可愛らしい赤ちゃん芋をやさしく手の平に包み大切に見せてくれる子など、土の臭いや感触をたっぷりと直に味わったこの体験は、子どもたちにとって大切な宝物となって心に刻まれたことと思います。年長さんは26日に、年中さんは予備日の30日にお芋を掘ってきました。秋の実りを、どうぞご家族で味わい楽しんでください。

 一方、父母の会主催の「みどり野まつり」が、お祭り委員の皆様の半年にわたるご尽力により、28日(日)に開催されました。子どもたちにワクワク気分を味わい楽しんでもらおうと、委員のお母様方による手作りの様々なゲームや遊びを、職員も子どもたちと一緒になって堪能させていただきました。計画から準備・運営に至るまで、お祭り委員の皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

 今、子どもたちもまさに実りの秋。これら様々な体験を通して、目に見えるものだけでなく、目に見えない内面においても大きく成長している子どもたちです。11月も遠足、一日動物村、勤労感謝の集いなど、子どもたちにとって楽しいことが沢山待っています。
 それぞれの行事や活動を通して、幼稚園教育として育んでいくべき力を意識しながら、子ども一人ひとりに寄り添い指導につなげてまいります。

 皆様のご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

【10月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

活動が促す子どもの成長

 高い空に浮かぶ雲や朝晩の涼しさに、確かな秋の訪れを感じる頃、9月24日の見事な『中秋の名月』に、一層、秋の気分を味わう一時をいただきました。皆様のお宅でもお月見を楽しまれたのではないでしょうか

 さて、幼稚園では、10月6日(土)の運動会に向けて、各学年クラスともに練習や準備に力が入ってまいりました。しかし、園バスで訪れる広い公園での練習も、空模様を気にしながらであったり、外での練習を諦めざるを得なかったりと、天気に悩まされた9月でした。
 そのような中であっても、運動会に向けての期待に胸を膨らませ気合い十分のみどりっ子たち。教室をいっぱいに使いながらのお遊戯や玉入れの練習等、パワー全開で取り組んでいます。きっとこの先、素晴らしい秋晴れが子ども達を待っているに違いありません。

 また、横浜市の教育施策の一環「幼保小連携事業」の研究指定を受け、年長さんとすみれが丘小学校の子ども達との交流も今年で3年目を迎えました。1年生との交流に引き続き、先日は5年生の子ども達が園を訪れました。ホールを埋め尽くすほどたくさんのカラーコップや、何箱もの段ボール箱に詰め込まれた蛍光塗料で彩られた割り箸を使って、年長さんと5年生とでグループを組んで造形遊びを楽しみました。
 園では一番上の学年として、日頃、年中少さんのお兄さんお姉さんぶりを発揮している年長さんも、この時ばかりは、5年生のお兄さんお姉さんの優しさにとっぷり浸り甘えながら、安心して鮮やかな色の世界に身を置き、活動を楽しむことができました。

 このような実体験こそ、子ども達の心や身体を成長させる大切な機会と言えます。特に、運動会をはじめとする一つ一つの行事、その過程での体験、経験が子ども達を大きく成長させます。これら大切な機会を逃すことなく、一人ひとりの成長に繋げていくことができるよう、職員一同、力を尽くしてまいります。

 どうぞ今後ともお力添えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

【9月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

待ち遠しい秋

 いよいよ二学期が始まりました。子どもたちの元気な顔がそろい、子どもたちの可愛い声が園いっぱいに広がり、みどり野幼稚園もすっかり活気を取り戻しました。
 長い夏休みはいかがお過しでしたでしょうか。今年の夏は実に暑い夏でした。連日のように熱中症警戒の報道が流れ、体温より高い気温を日本各地で記録するなど、また、小学校のプール学習が水温の上昇に伴って中止となるのも例年にない出来事でした。そんな夏休み、ご家族でたくさんふれ合われ、様々な人や物との出会いを通して、身も心も大きく成長されたのではないでしょうか。どんな経験も子ども達にとって貴重な学びとなったはずです。暦の上では既に秋。幼稚園の本館玄関に置いてある飼育ケースの中では、鈴虫が涼やかな鳴き声を響かせています。秋の涼風が待たれる今日この頃です。

 さて、幼稚園の夏休み行事も、天候に恵まれ、無事に終えることができました。一学期終業式の翌日には、年長組の「お泊まり会」がありました。登園時、どことなく不安げな様子の年長さんでしたが、みんなが揃うとエンジン全開。ホールでのクラス対抗ゲームに燃え、スイカ割り、キャンプファイヤー、花火など、全てのプログラムを元気いっぱい楽しみました。フィーバーした疲れもあったのでしょう。教室一面に敷かれたお布団に、可愛いパジャマ姿ではしゃぎながらも、いつの間にか夢の中。お友だちと一緒のいつもと違う夜を過ごしました。翌日は、昨夜のキャンプファイヤーで火の神と水の神から頂いた巻物のヒントをもとに、グループの友だちと夢中になって宝探しを楽しんだ子どもたち。この会をやり遂げ、また一回り大きく、逞しくなった年長さんでした。
 また、年中年少組の「夕涼み会」も、夕方とは言え暑い中でしたが、可愛い浴衣や甚平姿の子ども達が、太鼓の音にのって、お家の方と一緒に笑顔いっぱいに踊る姿が微笑ましく素敵でした。その他のゲームも楽しんでいただけましたでしょうか。ご家族の皆様のご参加、ご協力、本当にありがとうございました。そして、夏休み最後の週の夏季保育にも、各クラス、たくさんの子ども達が参加してくれました。水遊び・プール遊び、また、友だちとのふれあいの時間を思い切り楽しんでいました。

 今日から、新しく2人のお友達を迎えての二学期です。多くの行事が待っています。一つ一つの行事を通して成長する子ども達の姿を大切に、充実した園生活となるよう教育活動をすすめてまいります。
 今学期もご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

【7月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

子どもたちの夏

 いよいよ7月。『水遊び・プール遊び』が6月25日から始まりました。22日の『プール開き』では、安全に楽しい水遊びができるようにと、子どもたちと大切なお約束を確認しました。早く水遊びがしたくてたまらなかった子どもたちにとっては期待外れ?で水遊びは後日にお預けでした。
 でも、その分までプール初日の25日は真夏日を思わせるプール日和となりました。年少さんは丸プールと可愛いビニールプールで水遊び。水の中を歩いて水に慣れたところで先生から水をかけられて「キャー!」。サークルの中の兎も何事かとビックリ!また、年中・年長さんは四角いプールでプール遊び。容器に水を入れては水の飛ばしっこを楽しむ年中さんや、先生と水のかけっこをして大はしゃぎの年長さんなど、水しぶきとともに子どもたちのキラキラ輝く笑顔と歓声に包まれたプール初日の一日となりました。

 また、七夕音楽会に向けて、リズム楽器の音や太鼓の音が年中さん、年長さんのお部屋から聞こえてきます。先生の素敵なピアノ伴奏にのって子ども達が気持ちを一つに音を重ねて楽しんでいます。6月のお誕生日会の先生からのプレゼント「楽器当てクイズ」では、みんな大盛り上がり。毎日、楽器の音に親しんでいるからでしょう。楽器の音を聞いただけで、子ども達は楽器名を見事に当てていました。
 今年は7月3日に七夕音楽会が開かれます。年少組は歌と手遊び、年中組、年長組は歌と合奏です。年長さんは使う楽器の種類も多く、お互いの音を聴き合いながらの練習に熱が入ってきています。今から子ども達の演奏が楽しみです。

 今年の夏も暑くなりそうです。そろそろ楽しい夏の計画を立てられているご家庭もあるのではないでしょうか。幼稚園でも夏だからこその楽しい行事を今年も予定しています。

 どうぞ、元気に楽しい夏休みをお過ごしください。

【6月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

子どもたちを見つめて

 この5月は大型連休に始まり、個人面談、幼稚園の給食、父母の会総会、親子遠足、保育参観・学級懇談会……と、次々と続く様々な行事に慌ただしくしている間に、すっかり木々の緑も濃くなり、初夏を感じる頃となりました。
 保護者の皆様には、日頃より様々な幼稚園行事に惜しみないご協力をいただき、誠にありがとうございます。

 さて、お子様が入園・進級されて2ヶ月が過ぎようとしています。5月は、お子様の幼稚園生活の姿に接する機会が多くありましたが、集団の中で過ごす様子はいかがでしたでしょうか。実は私にとって、朝、お家の方や子どもたちと「おはよう」の挨拶を交わす時間が、関わることのできる大切な場となっています。
 最近では、お子さんの登園に際しての不安に寄り添ってくださっているお母様や、毎朝、「大丈夫!」とお子さんの背中を押してくださっているお母様のお話なども伺うことができ、ご家庭と園との連携の大切さを改めて実感する貴重な場ともなっています。

 本館玄関前に年長さん達の植えた夏野菜がすくすくと育っています。今年は、キュウリ、ミニトマト、ナス、パセリ、エダマメ、イチゴのお世話をしています。キュウリに触った男の子が思わず「痛い!」と声を上げていました。野菜のお世話を通して、色や形の変化に気付いたり、手触りや香りを通して驚いたり発見したり、自分たちが育てた野菜を食べてその美味しさに感動したりする中で、食べ物への関心や愛着を一層深めてもらいたいと思っています。

 また、年少さんは、友だちのしていることに興味をもち、数人で遊ぶようになってきました。このつながりを大切に子どもたちの成長を見守ってまいります。
 さらに、遊ぶ場を気の合う友だちと一緒になってつくっては遊んでいる年中さん。しっかり自分の思いを伝え合うこともできるようになり、時にそれぞれの思いを通そうとしてぶつかり、トラブルが生じることも……。これも大切な成長の一場面。子どもたちそれぞれの葛藤の過程を大切に見守るとともに、自分たちで解決していく場をそれぞれの思いを受け止めながら支援してまいります。「思い通りにばかりいかないこと」や「我慢すること」、これらの経験の積み重ねこそ、子どもたちの行動や情緒の安定に繋がります。

 さあ、6月は衣替えです。子どもたちの可愛い夏服姿が楽しみです。また、園庭にプールが設置され、プール遊びも始まります。今から子どもたちの歓声が聞こえてくるようです。

【5月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

緑の風を感じて

 風の音、草花の香り、そして、木々の息吹までが聞こえてくるような清々しい季節となりました。今年も鯉のぼりが、園児達を愛しみ見守ってくれているかのように園庭の中空を悠々と泳いでいます。また、267名の園児それぞれがつくった可愛いらしい鯉のぼりが、園内いっぱいに泳いでいます。今月もこの鯉のぼりに負けない元気な子どもたちであって欲しいと願っています。

 さて、入園式から3週間が経った年少さん。少しずつ新しいクラスやお友だちにも慣れ、一つ一つ幼稚園生活を楽しみながら、体験し、覚えているようです。その様子は、当然、一人ひとり違います。焦ることなく集団生活に慣れ安心して過ごすことができるよう、その子に合った支援に引き続き努めてまいります。どうぞご安心ください。
 また、進級した年中、年長さん。園の生活に慣れていることと思いますが、教室やクラスの友だちも変わり、ストレスも感じていることでしょう。お家に帰って甘えることも多くなっているのではないでしょうか。どうぞ、大きな心で受け止め、少しの時間で構いませんので「ギュッ」と抱きしめてあげてください。何よりもの「栄養」となります。少々嫌なことがあっても、それを乗り越えることのできる「たくましい心」を共に育んでいけたらと思っています。

 楽しみにされている連休が終わると、園の生活も本格的になります。給食の開始、個人面談、保育参観、親子遠足など、たくさんの行事が待っています。特別活動「みんなでABC」 も始まります。保護者の皆様には15日(火)の「父母の会総会」を含め、園にお出かけいただくことが多くなります。どうぞお力添えのほど、よろしくお願いいたします。

【4月号】

みどり野幼稚園長 黒崎一枝

“ほんとうの自分”=『より良い自分』

 お子様のご入園、そしてご進級、おめでとうございます。
 今年度は例年になく桜の開花が早く、満開の桜の中での入園・進級式とはいきませんでしたが、緊張に頬を桜色に染めた年少児のみなさん90名を迎え、また新たに入園されたお友だちも含め、年少組5クラス、年中組4クラス102名、年長組3クラス71名、全園児263名の12学級編成で、平成30年度のみどり野幼稚園が新たにスタートいたしました。
 そして私、横浜市立小学校長を経て、前園長の井田侑子先生の後を受け、みどり野幼稚園長に赴任いたしました黒﨑一枝(くろさき かずえ)と申します。今日まで本園の礎を築いてこられました、園長はじめ教職員の皆様への感謝の気持ちを胸に、今年度も職員一同、新たなメンバーを加え気持ちを一つに、子どもたちのよりよい育ちに向けて力を尽くしてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、数学者であり大道芸人でもあるピーター・フランクルさんは、「人生の目的は?」の問いに対して次のように答えられたそうです。

 「ぼくにとって人生最大の目的は、“ほんとうの自分”を見つけることです。」
 そして、次のように話を続けられました。
 「“ほんとうの自分”とは、何もしていない何も努力しない『素の自分』ではありません。『よりよい自分』です。」と。

 “ほんとうの自分”、それは自分ひとりで考えていてもなかなか見つかるものではありません。様々な人やものとの出会い、様々な経験・体験を通してこそ、そこに見えてくるものがあるのではないでしょうか。私も可愛い園児の皆さんと、たくさん遊びたくさん関わりながら、ほんとうの自分を見付けてまいりたいと思います。

 本園で大切にしている「子どもに豊かな情操を育む教育」は、まさに「ほんとうの自分」探しにつながる意義深いものと言えます。豊かな心の育ちに向けた充実した音楽教育・豊かな緑に囲まれた環境、笑顔のすてきな本園職員、音楽・体操・英語の専門講師との出会い、そして、様々な課外活動等、他との豊かなかかわりは、「よりよい自分」「よりよい友だちとのかかわり」への気付きにつながっていきます。
 何よりも、喜々として遊び、学び、新しい発見にドキドキワクワクする、そんな子どもたちの「輝くとき」を保障していくことのできる園でありたいと考えております。

 職員一同、保護者の皆様、地域の皆様とともに、子どもたちの大いなる輝きを求め、力を尽くしてまいりたいと思います。
 本年度も充実した幼稚園活動に向けて、保護者の皆様のご理解、ご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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